山形県立博物館「博物館講座」(6月12日開催)(藤方博之)
部門では2013年度より山形県立博物館との連携事業を展開しており、同館主催の「博物館講座」に講師を派遣しています。2021年6月12日、今年度第1回目の「博物館講座」が開催され、藤方が講師を務めました。演題は「山形藩主・堀田家の家臣団―県外に残る史料から接近する―」とし、江戸時代中期に約50年にわたり山形藩を治めた譜代大名・堀田家の家臣団を取りあげました。当時の家臣に関する史料は、山形県内にはほとんど残っていません。山形のあとに堀田家が本拠とした佐倉(現千葉県佐倉市)をはじめ、県外に伝わる各種の史料を紹介しながら、藩政の推移と家臣たちの動向、特に財政難に注目してお話ししました。
感染症対策として事前申込制・先着20名までという条件がありましたが、定員を超えるお申し込みがあり、残念ながらお断りせざるを得ないケースもあったそうです。講座当日の雰囲気と合わせて、テーマに対する皆さんのご関心の高さが窺えました。山形城址に建つ同館にて堀田家の家臣団についてお話ししたことは、私にとってたいへん貴重な機会となりました。受講者と同館職員の皆さんに改めて御礼申し上げます。山形藩政史に少しでも新知見を付け足すことができるよう、引き続き分析に取り組む所存です。
(上)会場のようす
(下)山形城本丸一文字門より博物館(奥)を臨む
参考URL
山形県立博物館 http://www.yamagata-museum.jp/