荒武賢一朗・岩出山古文書を読む会編『吾妻家文書を読む 第一集―岩出山伊達家の組織―』(東北アジア研究センター叢書第76号)を刊行しました。

部門では、岩出山古文書を読む会(宮城県大崎市)と共同で、北海道当別町教育委員会所蔵吾妻(あがつま)家文書の調査・研究を進めてきました。これまで吾妻家ならびに岩出山伊達家の戊辰戦争や北海道移住に関連する資料集を発刊していますが、今回は江戸時代における岩出山伊達家の組織を主題といたしました。

☆下記のURLより全文ダウンロードが可能です。
東北大学機関リポジトリ「TOUR」
https://tohoku.repo.nii.ac.jp/records/2003342

解題にあたる論考編では、「総説 吾妻家文書」と「「古事部覚書帳」が語る岩出山伊達家」の2本を掲載し、吾妻家文書全体の特徴や概要などをまとめました。資料翻刻編は、第一章「領内支配と儀礼」、第二章「家老たちの記録」に大別し、合計26点を紹介しています。
いずれも仙台藩一門衆の岩出山伊達家について組織を理解することができ、また一門の役割や、仙台藩との関係などを知る手がかりになるものです。

解読原稿の作成から推敲に至るまで、岩出山古文書を読む会の有志一同が積極的に作業を進めました。また、所蔵者の当別町役場、ならびに町民の皆様方には長年にわたってご支援を頂戴しています。末筆ながら関係各位に厚く御礼を申し上げます。(荒武賢一朗)

参考 当別町教育委員会「吾妻家文書を閲覧できます」
https://www.town.tobetsu.hokkaido.jp/site/kyoiku-top/29814.html