2019年度東北アジア研究センター秋季古文書歴史講座を開講しました(藤方博之)

2019年11月7日から12月5日の間、東北アジア研究センター秋季古文書歴史講座(全5回)を開講いたしました。今回も募集開始より数日のうちに定員に達し、およそ100名のみなさんにご参加いただきました。
第1回は野本禎司(部門助教)が講師を務め、仙台藩の重臣であった大條家文書を用いながら、同家の知行地支配のあり方を紹介しました。第2回では、佐藤憲一氏(元仙台市博物館長)が伊達政宗の書状を取りあげ、政宗が豊臣秀吉に初めて謁見した時の状況や心境などを読み解きました。第3回では、金森正也氏(秋田県公文書館嘱託職員)が秋田藩勘定奉行・介川東馬の日記を通して、藩と上方銀主の交渉のあり方や、大坂留守居役の機能について解説しました。第4回は藤方博之(部門助教)が担当し、堀田家が山形・福島藩主を務めた時期の家臣団内部の状況について、家臣の家譜を利用しながら紹介しました。第5回は荒武賢一朗(部門准教授)が講師を務め、江戸時代に鎌先温泉(現宮城県白石市)の湯守を務めた一條家文書から、同家の歴史や、温泉と村落社会の関係について解説しました。
春季講座はくずし字の判読が中心であったのに対し、本講座は古文書の読み解き方に焦点を当てました。各回ではそれぞれ異なる古文書がテキストとなりましたが、いずれの講師も、古文書からいかなる情報を読み取ることができ、それがどのような歴史像の解明につながるのかを解説しました。受講者のみなさんが今後古文書読解に取り組むにあたって、本講座の内容を少しでも参考としていただけたら幸いです。          秋季古文書歴史講座のようす(2019年11月14日、21日撮影)