事務補佐員として活動中(新任・石川)
初めまして。今年度から、当部門にて事務補佐員として歴史資料の整理作業に参加させていただいております、東北大学大学院文学研究科博士課程3年の石川光年と申します。大学院では日本史研究室に在籍し、日本中世、特に鎌倉時代を中心に中世の法や裁判について研究を行っております。
古文書と一口にいっても、近世以前と以降では残存状況が大きく違います。古代・中世の場合、古文書の現物を見ることのできる機会はまずありません。そのため研究の際には史料集を使うことになるのですが、史料集も翻刻ミスや誤植などがあることもあり、どうしても現物の古文書を確認したい、でも見られない。写真版は東京に行かないと閲覧できないし…という状況になることが多々あります。
しかし最近では、古文書の写真等のデジタルデータをインターネットで閲覧できるウェブサイトが増えつつあります。京都の東寺が伝えてきた一大文書群『東寺百合文書』はその最たるものです。私たちは研究室や自宅にいながらにして、古文書がどのような大きさ・形態で、文字はどのように書かれているかを確認することができるのです。これは歴史学の研究において非常に有益であることは言うまでもありません。
今後、このようなデジタルデータ公開はますます需要が高まるものと思われます。私も、自分が撮影した写真がいつか誰かの役に立てるように心がけながら、作業にあたりたいと思います。よろしくお願いいたします。(石川光年)