東北大学内で各種古文書講座を開講しました

部門では、2017年も東北大学内で古文書講座を開講しました。5月から7月にかけては、例年通り「上廣歴史資料学研究部門古文書講座」を開講しました。高橋・友田が講師となり、計5回(×2グループ)にわたり、初級者・中級者それぞれに対応するくずし字を読みました。10月から12月にかけては、新たな試みとして「上廣歴史資料学研究部門古文書歴史講座」を開講しました。こちらは単なるくずし字の学習にとどまらず、古文書の解読から導き出せる歴史解釈や参考文献の調べ方についてもお伝えし、受講者の方々の自主学習の参考にしていただこうと考え、企画しました。計5回(×2グループ)にわたり、前半は高橋が「人の往来と江戸時代の東北~旅をめぐるルールとまなざし~」をテーマに、後半は友田が「近代の黎明と「東北」―形成される連帯意識―」をテーマに講義を行いました。各講座とも、たくさんの方々にご参加いただきました。心より御礼申し上げます。教室の座席数に限りがあり、快適な受講環境をご提供できなくなってきておりますが、次年度以降少しでも改善していければと考えております。引き続き、よろしくお願い申し上げます。
また、4月から12月にかけて計20回、学生向けの「古文書を読む会」を開講しました。こちらも例年高橋が講師となり行っている講座で、今年は古文書の基本的な様式が学べる知行宛行状や江戸時代の仙台城下の状況がわかる『仙台萩』(地誌)、最近確認された村方の古文書など、さまざまな古文書をテキストに使用しました。次年度もなるべく多くの学生に古文書の魅力を伝えていきたいと考えています。

部門古文書講座

部門古文書講座(2017年5月)のようす