平成28年度山形県立歴史博物館古文書歴史講座(2回目)を開催しました。

部門では毎年2回、山形県立博物館の古文書歴史講座に講師を派遣しています。今年度は第1回(20161113日)に続く、2回目として2017129日(日)に山形県立博物館講堂において、荒武賢一朗「商人たちが「つくりだす」江戸時代の生活―山形と宮城の事例から―」と題した講座を開催しました。タイトルの「つくりだす」という言葉には、当時の商売をおこなっていた人々は生産者ではないけれども、消費者とのパイプ役になって、町や村の日常生活を支えていたイメージを込めています。講座では、江戸時代に活躍した山形や宮城の商人について紹介し、山形城下の人々が日々どのような暮らしを送っていたのかを来場者の皆さん(42名出席)と一緒に考えました。江戸時代中期の東北地方における城下町の人口を比較し、山形には他地域からたくさんの商人が訪れていたことを紹介しました。また、現在部門で調査・研究を進めている宮城県白石市の渡辺家文書から、山形商人との取引を示す書状や、戊辰戦争に際して商人同士で連絡を取り合う手紙などを御覧いただきました。古文書の内容から地域の歴史を発見することに、出席者の皆さんにも関心を持ってくださったと思います。

 講演会の開催案内 

講演会の開催案内

講座会場

講座会場