着任のご挨拶―東北の災害史を学ぶ(小田桐睦弥)

このたび、6月1日付で上廣歴史資料学研究部門に着任いたしました小田桐睦弥と申します。
私はこれまで、花巻市博物館(岩手県)および弘前市立博物館(青森県)において学芸員として資料の保存・活用に従事してまいりました。また、『新編弘前市史 岩木地区』『新青森市史』『青森県史』をはじめとする自治体史編さん事業では、事務局業務と執筆の双方を担当してきました。
専門分野は日本災害史で、日本近世・近代における災害対応と地域社会の変容を主な研究テーマとしております。とりわけ、災害時における人々の相互扶助や共同性の諸相、それらを支える地域社会の構造に関心を持ち、各地の歴史資料の調査・分析に取り組んできました。
博物館や自治体史の現場で培った知見から、歴史資料とは単なる学術研究の客体ではなく、地域社会の営みや記憶を次世代へと継承する極めて重要な資源であると確信しております。本部門の歴史資料の保全と研究を両輪として進める姿勢に深く共鳴し、これまでの実務経験と研究活動を活かしながら、地域歴史資料の保全体制の構築および研究の発展に尽力してまいる所存です。何卒よろしくお願い申し上げます。